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イベントevent

21.4.23│デイサービス手作りおやつ

2021.4.30 -[イベント

「野ざらしの(りゅう)(こう)」の異名をとった三代目春風亭柳好。

古典落語の名作のひとつ『野ざらし』を全編通して、謳い上げるような、底抜けに明るい独特の言い回しで演じ、
客席からは笑いが絶えません。
さて、柳好は落語の本題に入る前の小咄(こばなし)、いわゆる「マクラ」のなかで、

「十人寄ると、気は十色(といろ)、お気性の変わるもので……、
 召し上がりものなどが変わってまいります……」
                              (昭和29年(1954年)7月15日放送(TBS)より)

と述べ、ちょっと一杯やるのにもお肉を食べたいという方もいれば、魚を焼いたのが良い、という人もいる。

あるいは、()()がいいという「鳥のような」お方もいるし、わたしは天ぷらがいい、天ぷらがいいと「口を(とんが)らし」ながら喋って、天ぷらと言葉を発する度に(つばき)がかかって迷惑を被る、というような他愛のない話を面白おかしく話しております。

たしかに、人それぞれ食べ物の好みというものがあります。しかし、好き嫌いがはっきりしやすいものと、比較的そうでもないものがあるようにも思います。

例えば、タイ料理でよく使われるパクチーや、青森県の特産品のひとつであるホヤなどは、どちらかというと前者にあたるような気がします。その特徴的な味わいや風味に関して、好きな人は大好きだけれど、食べない人はほとんど口にしない、といった話を見聞きします。その一方で、あまり好き嫌いが顕著に表れにくいものもあるようです。例えば、ラーメンやうどんなどは、その類に属するのではないでしょうか。

もちろん十把一絡げにするわけにはございませんが、いわゆる、甘味というものも後者にあたるのではないでしょうか。甘すぎるのは苦手、といった程度の差こそあれ、お菓子やスイーツ類は食わず嫌いだという話はあまり耳に致しません。

さて、当デイサービスでは、4月23日(金)に「手作りおやつ」が企画されました。そこで作られたのは「あんまき」。あんまきとは、細長い生地で餡を巻いた和菓子のことです。餡を巻くための生地をホットプレートで焼きまして、その焼きあがった生地で餡を包みます。利用者さま、職員一同でおやつ作りに取り組んでおりましたが、参加して頂いた利用者さまの熟練の技とでもいいましょうか、まるでお菓子の実演販売のごとき見事な手捌きには驚かされました。

いざ、焼きあがった、あんまき。こちらを召し上がった利用者さま、「なかなか美味しい」と話され、笑顔がこぼれておりました。

作り立てのお菓子の、温かさが嬉しいですね。少しずつ暖かくなってまいりました今日この頃でございますが、まだ寒暖の差が大きいように感じられます。みなさま、お身体を大事にしてお過ごしください。

  written by 菊池