ノルウェーには、「Cookies are made of butter and love.」
（クッキーはバターと愛からできている）ということわざがあるそうです。

手作りのクッキーは大きさも、かたちも、いろとりどり。ひとつとして、同じものはございません。
しかし、そこには手作りならではのお菓子の良さがございます。

ところで、
「十人よれば気は十色ということを申します。人間は顔かたちのちがうように、お気性もちがいます。

もっとも、それぞれ心持ちがちがうからよろしいので……はやいはなしが、ここにおいでのお客さまがたが、
みんなおなじ心持ちだということになるとたいへんで……」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（興津要編『古典落語』（上）講談社文庫、235頁より）

と、はじまる古典落語の名作のひとつ『まんじゅうこわい』。
こわい、こわい、と嘯く男を怖がらせようとする男たちと、うまく周りを出し抜いた男とのやり取りが滑稽に描かれております。

さて、当デイサービスで、さる3月12日（金）にクッキー教室が開かれました。先日、バレンタインデーにチョコレートファウンテンを企画、実行したからには、ホワイトデーの催しものもせねばならないでしょう。そういうことで、手作りクッキーという行事を企画したのでありました。ホワイトデーは3月14日でありますが、日曜日にあたります。なので、少しフライング気味のホワイトデーとなりましたが、そこはご愛嬌。

いざ、クッキーを作ってみると、クッキーを焼く、甘い良いにおいが、フワーっと漂ってまいります。焼きたてのそのクッキーをある利用者さまが召し上がったところ「とても美味しかった！」と満面の笑みで話されていたのが、印象的でした。このように喜んで頂けると、クッキーを焼いた利用者さま、職員一同も、作った甲斐があるというものでしょう。利用者さま曰く「お茶との相性がすごく良い！」とのでした。

「このへんで、濃いお茶が一杯怖い」

長文、失礼しました。

written by　菊池